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青木村のじかん

18歳まで大分→東京に21年→2016年3月から長野県青木村へIターン移住。どうなることやら!

災い転じて……?

移住

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写真:青木村の診療所外観。クラシカルなおもむきある建物です。

 

初めて青木村へ行ったとき、わたしの弟こうちゃんもいっしょでした。

 

教育委員会をあとにしたら、ちょうどお昼時です。

 

青木村は「タチアカネ」という独自のそばの品種があり、
村内にそば屋さんが数軒あります。


せっかくだからとそのうちの1軒に入り、
そばがきの天ぷらやもりそばなどをおいしくいただきました。

 

食べ終わって「さて行こうか」とこうちゃんの顔をふと見たら……。

 

たらこくちびるになっているではありませんか。

 

あれ? もしかしてアレルギー?

 

今までそばアレルギーなどなったことのないこうちゃん、
ばっちり当たってしまったようです。

 

急ぎ、村内の診療所へ向かいました。

 

レトロなレンガ造りの建物。
いつからここにあるのだろう。

 

先生は御年80は超えていらっしゃるであろうご高齢。
ちゃきちゃきしたベテラン看護師さんが仕切っています。

 

とりあえず、抗ヒスタミン剤を点滴してショック状態を止めることに。
時間がかかるので、こうちゃんを置いて村内を見て回ることにしました。

 

とはいえ、子ども3人連れであちこち回るのは限界があります。


そこで向かったのが小学校のそばにある児童センターでした。
赤ちゃんから18歳までの子どもなら開館中はいつでもどうぞ、
というふれこみだったので、
子どもらを放牧するのにいいかと行ってみたのでした。

 

とつぜんおとずれたわたしたちを、あたたかく迎えてくれました。
職員の方も、そして小学生たちも!
下の子が双子ということでめずらしいのか、
小学2年生の女の子たちがずっと相手をしてくれます。

 

ちょうど放課後で、大勢の小学生たちがところ狭しとかけまわっていました。
児童数約260名の小学校の、じつに100名ほどが毎日遊びにくるんだとか。

 

おっと、棚の上に乗ったりしてけっこうきわどい感じで遊んでいますね。
でも、職員の方は何も言いません。

 

こういうとき、
あれはダメ、これもダメと言われがちな最近の子どもたちですが、
ここはどうもそうではなさそう。


ほんとうにあぶないとき、これはまずいというときしか
口を出さない方針のようです。
職員の方も「意外に深刻なケガはしないんですよ」とおっしゃっていた通り、
むやみに遊びを制限しないことで、
危険回避能力がいつの間にか身についているのかもしれません。

 

それにしても、ここの子どもたちは、垣根がない!
すっと人の心に入ってきて、なんて素直なんでしょう。
わたしは静かに感動していました。


ますます、心は青木村へかたむきます。

 

結局この日、青木村をあとにしたのは日が落ちてからでしたが、
こうちゃんの思わぬトラブルのおかげで
青木村をより知ることができたのでした。

こうちゃんにとっては災難以外の何物でもなかったわけですが……。
おまけに、看護師さんに
「タバコやめないから、こういうことになるんだっ」
とぴしゃりと言われていました。
こうちゃんには気の毒でしたが、看護師さんがあまりにきっぱり言うので
おかしくて笑ってしまったのはここだけの話です。

 

ちなみに、こうちゃんの現住所(当時)を見た診療所の先生、
「戦前はわたしもここに住んでいた」と。

建物だけでなく、先生の歴史も感じさせるひとことでした。